2022年5月29日
「まんだらけ」が昭和の「ビニ本」を販売したとして、社長や店の責任者など男性ら5人が、わいせつ電磁的記録記録媒体陳列、わいせつ図画頒布、わいせつ図画有償頒布目的所持の疑いで書類送検されました。
「まんだらけ」社長らは2021年から2022年までの間に、自社の通販ページに販売目的で、ビニ本の写真を掲載していた疑いがもたれており、東京都中野区や東京都渋谷区などの店舗で、ビニ本を店頭販売していた疑いがもたれています。
千葉県内にある「まんだらけ」の倉庫などからは、ビニ本の在庫約400冊が押収されました。
「まんだらけ」では、ビニ本を主に買い取りにより仕入れていました。
持ち込まれたビニ本を、1冊10円から5000円で買い取っており、売値は1冊2000円程度で、プレミアのつく高いものだと1冊2万7500円などの値がついていました。
まんだらけがビニ本の販売を始めたのは1996年頃とみられており、2010年頃から販売体制を整えたうえで、本格的に取り扱うようになったということです。
1年間で600冊ほど売上げていたとみられており、12年間で1440万円売上げていた計算になります。
2021年の夏頃に、警視庁保安課のサイバーパトロールにより、ネットでビニ本が販売されていることが発覚したことで捜査が始まりました。
1970年代から1980年代に流行した昭和のエロ本のなかでも、ビニールに入れて売られていたわいせつ本は「ビニ本」と呼ばれていました。
地方都市では、自販機での販売も行われていました。
「ビニ本」は、いわゆる「裏本」ではなく、局部をレースで隠すなどの配慮がなされていましたが、昭和の法解釈では「わいせつ図画」と扱われて摘発の対象となる本もありました。
まんだらけの社長コメント
「これくらいなら大丈夫だろうと・・・」
「長年ビニ本を扱っていくうちにこれくらいなら大丈夫だろうという風になっていった」
「芸術としてのエロスのくくりで扱ってみようと思った」と供述しているという。
昭和の時代には、グラビアにアンダーヘアが写っているだけで、猥褻図画として摘発対象になっていました
ヘアヌード写真集が社会的に認知されるようになると、アンダーヘアは猥褻ではないという社会的通念が醸成されました
そもそも、体毛が猥褻というのは、法務省による言いがかりに他なりません
陰毛と腹部の体毛がつながっている人もいますが、どこからが体毛で、どこからが猥褻になるというのでしょうか
「昭和のビニ本」であっても、性器が写っていなければ合法になるべきではないでしょうか