2021年某日
2021年になってもコロナ過の真っ最中です
目に見えない敵との闘い
自由や人権が制限された刑事施設内の収容者も、当然のように新型コロナ・ウイルスの脅威にさらされています。
一応、政府も司法省管轄も「やってます」感を出すパフォーマンスだけはしています
しかし、刑事施設内の新型コロナ対策も形だけのものです
留置所
携行・差し入れ等による私物マスクは、容疑者は一切使用できません
購入品リストにも入っていません
携行品のマスクは強制的に領置か廃棄か宅下げとなります
逮捕・勾留された場合は、官品の不織布マスクが1枚支給されます
この不織布マスクは、気密性を高めるためのプラスチックが無いタイプです
官品の不織布マスクは檻の中では使用できません
使用が許されているのは、取り調べや領置品調べ等で留置場内から出る時、引き当たり等で外出するとき、検事調べや出廷の際などです。
運動や入浴、布団出し入れなど、容疑者が密になる場面でも使用を許されていません
警察署の檻(留置室)には容疑者2~3人が入れられることもありますが、檻(豚小屋)の中ではマスクを使用する権利を奪われています。
石鹸での手洗いができるのは、朝と夜の洗面の時間のみです
その他では、概ね5日に1回の15分の入浴の際だけです
逮捕後にPCR検査を受けたという話も聞きません
取り調べの際は窓を開けて換気します
冬場は寒さが拷問の様にこたえます
引き当たりなどで車に乗る際は、容疑者と刑事の車内での配置はコロナ過以前と同様であり、完全に「密」な状態になります。
警察官はフェイスシールドのみでマスク未着用者も見受けられます
拘置所で勾留されている被疑者は、懲役が作成した布マスクを使用します
アベノマスクを大きくしたような物で、1人2枚支給されます
2枚の懲役マスクを各自が手洗いで回します
耳にかけるゴムは衣類に使用するウエスト用のゴムが流用されており、1か月も使用するとゴムが伸びてズルズルの状態になります
気密性などは望めません
警察署と違って、収容者は基本的に官物マスクを使用するように指示されます
マスクを外しても良いのは、食事や飲食の際、歯磨き時、髭剃りの際、顔の汗を拭く場合などです
極端な話ですけど、運動中や就寝中もマスクの使用指示が出されています
全国の緊急事態宣言が解除されても、収容者に対する終日マスクの着用指示が解除されることはありませんでした
以前の拘置所では私物の不織布マスクを自弁購入できましたが、コロナ過においてサプライ チェーンが崩壊し、入手が困難になったのでしょう
コロナ過になってからは購入できなくなりました
販売時には、50枚入りで1箱800円程度と聞いております
石鹸による手洗いは、未決囚であれば就寝時間以外は自由に行えます
入浴は
冬季:週2回(月・木)
夏季:週3回(月・水・金)
他には、1日3回の食事の前に、食器口をアルコールで消毒します
噴霧されるアルコールの量は、担当するオヤジ(刑務官)によって異なります
この辺は性格が出ますね
たっぷりかけていくオヤジもいれば、気が付かないうちにごく少量を吹きかけていく人もいます
未決囚が出廷から戻った際は、消毒液噴霧器を通過し、うがい液によるうがい、石鹸による手洗い、手にアルコールの噴霧が行われます
拘置所では入所後2週間は独居で隔離措置を受け、毎朝検温されます
警察署の留置所でも一定期間は兼用室で隔離されますが、期間等は決まっていない様です
留置所では布団出し入れの際に1日2回の検温を受けます
拘置所は警察署よりも、しっかりと危機意識をもってやっている印象ですが、マスクを使用していない刑務官も多く、雑居に収容する前にPCR検査等も行いません。
目に見えない新型コロナ・ウイルスがクラスター化した際の被害は、拘置所は留置所の比ではありませんので、まだまだ対策して欲しいと願います。
ちなみに、検面調べを受ける際に入れられる地検の仮艦では、容疑者の収容期間などは一切関係無しにごちゃまぜで密な状態に置かれます
人権侵害だと思います
刑務所と拘置所の処遇には大きな違いはありません
置かれた立場による行状の違いだけです